おうちエコノミー症候群に気を付けよう

2026年8月3日月曜日

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「暑い日は無理して外出せず、涼しい部屋で過ごす」

これは熱中症を防ぐための非常に正しい予防策です。しかし、エアコンの効いた快適なリビングでじっと過ごしている際、思わぬ健康リスクも出てきます。自宅のソファや椅子で長時間過ごすことにより「エコノミー症候群」のリスクがあります。

なぜ「自宅のソファ」でエコノミー症候群が起きるのか?

エコノミー症候群(医学名:深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症)といえば、飛行機や車などの狭い座席で起きるイメージが強いかもしれません。しかし本質的な原因は、乗り物に乗ることではなく「下半身の筋肉(特にふくらはぎ)を動かさない状態が長時間を継続すること」にあります。

ふくらはぎの筋肉は、収縮することで足の血液を心臓へと押し戻す「ポンプ」の役割を果たしています。

自宅のソファやデスクチェアで膝を曲げたまま長時間座り続けていると、このポンプ機能が停止します。すると足の静脈に血液が滞り(うっ滞)、太もも裏や膝裏が圧迫されることも相まって、血管の中に血栓(血の塊)が形成されやすくなります。

立ち上がった瞬間にその血栓が血流に乗って肺の血管に詰まると、呼吸困難などを引き起こす重篤な状態に陥るリスクがあるのです。

特に夏場で警戒が必要なのは、「脱水」と「座りっぱなし」が重なったときの相乗効果です。

エアコンの効いた室内にいると、汗をかいている感覚が薄れるため、喉の渇きを感じにくくなります。さらに、冷房の風によって皮膚から水分が蒸発する「不感蒸泄」も加わり、気づかないうちに体内の水分が失われる「隠れ脱水」に陥りがちです。

体内の水分が減ると、血液の粘度が高まり、いわゆるドロドロの状態(血液濃縮)になります。

つまり、「長時間の座りっぱなしで足の血流が滞ること」に加え、「脱水によって血液が固まりやすい状態」の2つの条件が揃うと、血栓が作られやすくなります。暑さを避けて室内に長時間いることが、かえってエコノミー症候群の発症リスクを高めてしまうという、皮肉な弊害が生じるのです。

熱中症・エコノミー症候群にならない為の対策

熱中症予防のために屋内で過ごすこと自体は絶対に必要な対策です。大切なのは、室内での過ごし方に少しだけ工夫を加えることです。

① 「のどが渇く前」に水分補給

喉の渇きを感じた時点で、すでに脱水は始まっています。涼しい部屋にいても、1時間ごとにコップ1杯の水や麦茶を飲む習慣をつけましょう。

② 1時間に1回は立ち上がる

テレビのCM中や作業の区切りなど、1時間に1回は立ち上がって少し歩くだけでも、ふくらはぎの筋ポンプ作用が復活します。

③ 座ったままできる「足首ストレッチ」

立ち上がるのが難しい場合は、座ったままでOKです。

・つま先を上下にパタパタと動かす
・足首を左右にぐるぐると回す

これだけでも足元の血流改善に大きな効果があります。

涼しい室内で快適に過ごしつつ、「こまめな水分補給」と「適度な足の運動」を意識して、この夏を安全かつ健康に乗り切りましょう。
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